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CASS 2005 Internet Survey Report Summary (Japanese Version)
——CASSの調査から
Author : Guo Liang    Source :     Date : 2006-05-31

We are delighted to share the summary of CASS 2005 survey report in this Japanease version. All feedbacks are welcome! ------China Internet Project

 

  中国のインタネットは、1995年に商業化されてから急速に伸び、2005年6月時点でユーザー数1億3百万人に達している。最近の重要な変化はユーザーの約半数がブロードバンドを使うようになったことだ。これによって高速アクセスと常時オンラインの両方が可能となった。

といっても中国のインタネットの進歩はまだ初歩の段階にある。その普及率は全人口の8%に過ぎず、大都市においても50%に届かない。ユーザーの中心は高学歴で高収入の若い男性だ。4年以上の使用経験を持つのはユーザーの35.5%に過ぎない。インタネット・ショッピングも76.2%の人には無縁だし、41.6%の人が検索エンジンを使ったことがなく、30%以上がそもそもEメールを使わない。しかしながら娯楽のための使用は活発で、ゲームも盛ん、映画や音楽のダウンロードも盛んで、芸能情報は頻繁にアクセスされる。

一方、テレビ、新聞といった在来メディアは、この新しいメディアの挑戦を受けながらも、なお支配的地位を維持している。しかしユーザーたちは次第に在来メディアよりインタネットへのアクセスを深めており、その主な動機はニュースを読むことにある。

ユーザーたちはニュース源としてネットを明らかに最優先させている。しかし、そのニュースの種類はといえば、娯楽関係が主を占めている。

メディアを利用することとそれを信頼することは別のことだ。調査結果は人々がインタネットよりも在来メディアをより信頼していることを示している。そして在来メディアの中では新聞やラジオよりもテレビに信頼を寄せている。そして外国メディアよりは国内メディアをより信頼する。

人々はネット通信にインスタント性を求めており、Eメールよりももっと手軽なチャット・ルームとかICQを使う傾向がある。ユーザーの約45%がBBSを使い、29.5%がブロッグを使っている。

全体として言えることは、中国におけるインタネットの使用は、情報ハイウェイというより娯楽ハイウェイだということである。人々はネットを芸能やおしゃべりのために使用しており、情報や仕事、学問といった目的は二の次である。

中央、地方の両政府ともに官製のウェブサイトの普及に力を挙げているが、その存在を知る人はあまり多くない。使用状況は、時々使う人で約9.5%、頻繁に使う人は3.5%に過ぎない。しかしBBSとかブロッグ、またニュース解説などのコミュニケーションの場が人々に情報や意見を共有することを可能にしている。世界インタネット・プロジェクト(WIP)の統計によると、インタネットが政治の透明性を推し進めると信ずる人の割合が中国において最も高い。

調査の背景と方法

中国のインタネット・ユーザーの総数は2005年7月に1億3百万人に達した。

●中国社会科学アカデミー社会発展センターによる全国インタネット調査は2001年と2003年の調査に続いて今回が3回目になる。

    調査は北京、上海、広州、成都、長沙の5都市で行われた戸別インタビューの結果に基づいている。

    各都市の調査世帯を無作為に選ぶため、確立比例式(PPS)抽出法を採った。世帯内の被調査者の無作為抽出にはKISH書式を使用した。

    最終的なサンプル数は2376人で、そのうち1169人がユーザー、1207人が非ユーザーである。

インタネットに対する認識と態度

    インタネットへの認識はユーザーか非ユーザーかで大きく異なる。以下の認識においてユーザーは非ユーザーに比べおよそ10%より強く意識している。情報センター(ユーザー84.5%、非ユーザー73.7%)、ニュース・メディア(ユーザー60.2%、非ユーザー50.1%)、娯楽の場(ユーザー41.5%、非ユーザー31.6%)。「郵便局」として認識するのはユーザーで14.5%、非ユーザーで6.3%に過ぎない。例外的なのは、ユーザーの39.9%、非ユーザーの19.4%が「図書館」として認識していることだ。

    非ユーザー(31%)よりユーザー(47%)の方がインタネットが世界を良くすると信じている。2003年の調査結果に比べると、こうした楽観的見方は劇的に落ち込んでいる。その原因の一部は在来メディアによるインタネットの陰の部分の報道によるものであろう。

    しかしながら大半の人がまだインタネットを頼れる存在だと信じている。諸国間の比較において、韓国、ハンガリー、中国、アメリカでインタネットへの信頼が高く、スウェーデン、日本で信頼度が低い。

    大半の人がインタネットは管理またはコントロールされるべきだと考えている。回答者がコントロールすべきだと考えている諸項目は次の通りである。

ポルノ(84.7%)、暴力番組(72.6%)、迷惑情報(51.9%)、広告(33.2%)、ゲーム(15.6%)、チャット・ルーム(8.2%)、政治(7.6%)。

インタネットの採用

年齢: 24歳以下の80%以上がネット・ユーザーだ。25歳から29歳までの年齢層では60―80%。40歳以上ではさらに低くなるが、2003年に比べると、2005年の熟年ユーザーの割合は伸びている。

    性別: ユーザーの割合は男で57.2%、女で42.5%。

    学歴: 教育程度が高いほどユーザーが多く、大学修士以上の学歴を有する面接者の90%がユーザーであった。一方、中学以下の学歴では、面接者の15%以下がユーザーであった。

    結婚: 独身者の77.2%がユーザーである一方、伴侶を有するユーザーは僅か33.7%であった。

    雇用: 学生の89.1%がネット使用者で、有職者の半数近くがユーザーである。一時解雇された人(19.4%)より完全失業者(31.8%)の方がよりネットを使う。引退者のユーザーは12%に過ぎない。

    職業: 有職者のうち大学や短大で働く人にユーザーが最も多く87.5%。また高校、中学、小学校の教師にも多く81.5%、外資系や私企業の経営者も81%の高い数字を示している。一方、民間会社のオーナーは低く35.1%、工場勤労者は20.5%の低率である。

    収入: 収入が多いほどネット使用の度合いが高い。収入がふえるにつれて、その度合いが高まるが、特に月収3000元以下の階層でその傾向が強い。

    ネット経験: ユーザーの35.5%が5年以上の経験を持っており、48%は4年以下の経験しかない。

 

以上のことから、中国のネットユーザーの原型として「若い男性、そして教師または高収入のホワイトカラーか学生で、まだインタネット暦4年以下」という姿が浮かぶ。

使用状況

    使用時間: ADSLPP技術が自由に使えるようになって以来、ネット使用時間は2年前の1日1.9時間から2.73時間に伸びた。一般的に、高学歴、高収入の若い男性、または学生ほど使用時間が長い。

    場所: ブロードバンドの普及も手伝って、家庭での使用が2003年の73.3%から2005年の76.1%へと広がった。そしてインタネット喫茶での使用が34.4%(2003年)から29.5%(2005年)に落ちた。家庭での使用時間は顕著に増え、1日あたり1.25時間から1.89時間(2003年→2005)に伸びた。

    インタネット喫茶: インタネット喫茶利用者の61.4%が16歳から24歳までの若者である。使用目的は主として「おしゃべり」68.4%、次に「ゲーム遊び」61.7%である。

    接続: ブロードバンドの在宅利用が普及しており、ADSL利用者44.9%、LAN利用者14%となっている。旧来のダイアルアップ方式は52.7%から17.7%(2003年→2005)へと急速に落ち込んだ。

    オンライン活動: 頻繁に、または常に行うオンライン活動の第一は「ニュースを知るため」で65.9%を占める。次いで「一般的なブラウジング」の分野に入り、三つの娯楽物が並ぶ。「ゲーム遊び」62%「音楽」56.7%「芸能情報」53.%である。芸能情報を求めるのは娯楽のためであるから、オンライン活動の第一は娯楽のためといえるだろう。

    検索エンジン: ユーザーの41.6%は検索エンジンを利用していない。利用しているのは主に男の若年層で、それも高学歴者に偏る。その67.9%がレジャーと芸能情報を得るために、56%が仕事と学習のために、43.3%がニュースを知るために、43.2%が知識を得るために検索エンジンを使用している。

    グーグルのユーザーは2003年の24%から2005年の27%へと微増したが、バイドゥーのユーザーは2003年の僅か2.5%から2005年の46%へと激増した。このことは急発展する市場にあっては新しいユーザーを獲得することが如何に成功にとって大事かを物語っている。  

    言語: ネット・ユーザーが費やす時間は85%が国内コンテンツに、8%が海外中国語コンテンツに、4%が国内外国語コンテンツに、3%が海外外国語コンテンツに充てられる。

    ネット・ショッピングは中国ではまだあまり普及していない。そもそもユーザーの76.2%が未経験者である。回答者の僅か10%が月に1回ネットで購買する程度だ。ネットでの支払は、10.5%が娯楽関係、9.3%がコンピューターのハードウェアーかソフトウェアー購入、7.3%がテレフォン・カードなどの決済が目的だ。

インィタネットとメディア

メディア使用

    分布: テレビはまだ支配的な位置を保っており、被面接者2367人のうち97%がテレビ視聴者である。続いて86%が新聞読者、56%が書籍の読者、53%が雑誌読者、49%がインタネット・ユーザー、38%がラジオ聴取者である。

    時間配分: ユーザーたちはテレビ(1日2.12時間)よりインタネット(1日2.73時間)により多く時間を割く。若く裕福で高学歴であるほどインタネットと読書の時間が長く、テレビの時間が短い。

    情報源: 被面接者の79%がテレビを≪重要もしくは非常に重要な≫情報源と考え、75%が新聞を≪重要な≫情報源とし、54%がインタネットと書籍が≪重要な≫情報源だと信じている。ユーザーは非ユーザーよりインタネットを情報源視する度合いが高く、その割合は78.4%対30%である。一方、非ユーザーはテレビを重要視する度合いが高く、その割合はユーザーの73.75%に対し84.4%である。

    娯楽源: 回答者の79%がテレビが非常に重要な娯楽源と考え、59%が新聞を重要な娯楽源とみなす。娯楽源については、ユーザーと非ユーザーで態度の違いが際立っており、ユーザーはインタネットを最も重要な娯楽源と見ている。

    日々の使用目的: 国内及び国際ニュースを知るためには、テレビがユーザー(81.4%)にも非ユーザー(90.8%)にとっても最も重要な手段である。ユーザー(67%)はオンライン・ニュースも同時に非常に重要な手段と考えている。 

ユーザーの62.4%がインタネットを個人の生活情報を得るための最も重要な手段と信じている一方、非ユーザーの59.8%、ユーザーの43.7%がテレビを同様の情報入手のため最も重要と考えている。

学問や研究情報を得るために、ユーザーはネットにアクセスする(60.4%)か、本を読む(51.7%)。一方、非ユーザーは新聞を読む(50.3%)かテレビを見る(43.9%)。

テレビを娯楽のため最も重要な手段と見るのは、非ユーザーの63%に対して、ユーザーの46%である。一方、インタネットを最も重要な娯楽の手段とするのは、ユーザーにあって72%、非ユーザーにあって15%である。

表現上の制約のため、上記以外のメディアが意見表明のため重要と考えている人は少なく、ユーザー、非ユーザーを通じて30%以下である。しかしながらユーザーたちがインタネットを有効な意見表明の手段と考えていることには間違いない。

同様の理由で、意見や情報の交換、社会活動への参加、個人的交際の深化のためのインタネットの重要性について面接で聞かれた場合、他の従来型のメディアが有効であると答える人はきわめて少数である。 ユーザーのみが以上の目的のためインタネットが重要であると信じている。

従来型メディアへの影響

    時間配分: ユーザーは在来メディアよりもインタネット(1日平均2.7時間)により時間を費やしている。テレビ視聴時間は非ユーザーの2.53時間に対して1.68時間である。非ユーザーはユーザーより新聞とラジオに充てる時間が長くユーザーは読書に充てる時間が非ユーザーより1日0.94時間長い。

    インタネット喫茶の利用者とそうでない者の間には、明確な人口構成上の差異が見られるが、他のメディアの利用に関しては差異がない。

    在宅でのユーザーは、そうでない者よりテレビやラジオの費やす時間が長い。ユーザーの他のメディアに対する態度は、ネット利用度の高い低いに関係なく同じである。

    在来メディアの使用において、インタネット経験の内容はあまり大きな違いを生み出さない。ただインタネット経験の比較的短いユーザーは長いユーザーより長くテレビを見る傾向がある。(視聴時間:前者1日1.83時間、後者1.61時間)。

    ユーザーの使用目的は、65%が娯楽ニュース、55%が国内ニュース、48.4%が社会ニュース、39.8%が国際ニュース、30.1%がスポーツ・ニュース、17.8%がIT関連ニュース、13.7%が金融、経済ニュースである。オンライン・ニュースを読まない人は僅か5.5%である。

    一般的に、外国発のニュースより国内発のニュースが信頼され、オンライン・ニュースよりテレビや新聞、ラジオのニュースの方が信頼される。回答者の88.6%が国内のテレビ、79%が国内の新聞、74.9%が国内のラジオ、58.9%が外国テレビ、45%が外国ラジオ、43.9%が国内のオンライン・ニュース、29.6%が海外オンライン・ニュースに信頼を与えている。

    オンライン・ニュースに関して、ユーザーは海外ウェブサイトより国内のウェブサイトをより信頼する。彼らはEメールで提供されるニュースより在来メディアのニュースの方をより信頼する。

インタネットと通信

    最も使用度の高い通信ツールはIRC(68.7%)である。続いてICQまたはQQ(66.6%)、Eメール(63%)、BBS(44.8%)、MSN(43.9%)、ブロッグ(4%)である。

    少なくも1日に1回Eメールをチェックするユーザーは35%に過ぎない。Eメール・ユーザーで支払口座を有するのは20%以下である。

    29%のユーザーは他人とのコミュニケーションにICQかQQを使いたがる。その他の選択はIRC(20%)、MSN(12%)、BBS(10%)、ブロッグ(4%)の順である。

    男性ユーザーは他のネチズン(ネット市民)とオンラインのおしゃべりをしたがる。女性ユーザーは友達ネチズンとの交流にBBSかMSNを使う傾向がある。若い層はオンライン・チャットを楽しむが、熟年層はブロッグに傾く。インタネット喫茶の常連はMSN,BBS、ブロッグよりも主にインタネットをおしゃべりに使う。

    オンライン利用は親兄弟、夫婦間、親戚の関係よりも、友人や同僚との交流を促進する。

    インタネットの通信ツールを使う人は、単にウェブサイトをブラウジングしたり、Eメールを使用する人に比べてオンライン仲間が多い。この種の友人の数は前者が17.9人、後者が5.7人で、大きな開きがあるある。

    ネット交流を終っての相手の捉え方としては、30.1%が同じ職業の人、30%が同僚ないしクラスメート、26.9%が友人、14%が趣味を同じゅうする人、11.3%が同じ宗教の人、10.3%が愛人、7.5%が親、7.4%が兄弟姉妹として認識している

    国際的データに比べると、中国ではインタネットにより他国よりも職業、趣味、政治的意見を共にする人との交流を深めた。一方、家族や友人とのコンタクトでは中国は他国よりも伸びていない。

インタネットと政治

    中央、地方両政府が力を入れているものに、電子政府プロジェクトがあるが、その存在を知る人は少ない。ユーザーの12.5%、非ユーザーの3.3%が知るのみである。電子政府を身近な存在として意識しているのはユーザーの1.9%、非ユーザーの0.1%に過ぎない。

    ユーザーの52.9%は政府のウェブサイトに全く無関心で、34.2%が稀に、9.5%が時々、3.5%が頻繁または常にコンタクトしている程度だ。

    回答者の全てがインタネットにより中国の政治が変わることを強く期待している。

回答者の62.8%がインタネットにより人々がより広い政治知識を得ることに賛成または強く賛成している。60.4%は官僚の上層部がインタネットを通じて人々の考えをよりよく知ることに賛成または強く賛成している。同様に55.3%がインタネットにより政府がより良きサービスをすること、54.2%が政府の政策を批判する機会が増えること、45.1%が政治的意見を述べる機会が増えることに、それぞれ賛成または強く賛成している。

● 他国と比べて中国ではインタネットの政治的使命に特に強く反応する。    

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